学マスデータベース

第3話

紫雲清夏

花海っちー、
ちょっといいかなー?

花海咲季

あら、どうしたの?

紫雲清夏

あたしたちって、クラスで行事に
参加することもあるわけじゃん?

花海咲季

そうらしいわね。

紫雲清夏

ってことはだよ? クラス同士で
競い合うってこともあるかもじゃん?

花海咲季

あり得るわね。

紫雲清夏

クラスの結束を強めるために、
懇親会的なのをやりたいんだよ!

紫雲清夏

花海ちゃんも、
参加してくれないかなー?

花海咲季

放課後は忙しいから無理よ。

紫雲清夏

じゃあ、お昼休みに
教室パーティー──とかなら?

花海咲季

ぜひ参加したいわ。

紫雲清夏

おっ、以外にも、ちゃんと話し合えば
わかってくれるタイプ?

花海咲季

意外にもってなによ。失礼ね。
合理的な案に、反対なんてしないわ。

花海咲季

ただ、そういうことなら──
わたしからも提案させて。

紫雲清夏

提案って?

花海咲季

このわたし、花海咲季が
1年1組のリーダーになってあげるわ!

花海咲季

うん、我ながらいい考え。
あなたもそう思うでしょう?

紫雲清夏

リーリヤ、どう思う?

葛城リーリヤ

えっ⋯⋯⋯⋯まだ、わかりません。

花海咲季

なんでよ!?

葛城リーリヤ

⋯⋯花海さんのこと、
よく知らないので。

花海咲季

むむむ⋯⋯! それは確かに⋯⋯!

紫雲清夏

ちなみに花海ちゃんは、な~んで
自分でリーダーをやりたいの?

花海咲季

もちろん勝つためよ。クラスで
もっとも優れたアイドルである──

花海咲季

このわたしが、リーダーを務めるべき!
そうでしょう?

紫雲清夏

そっかー。ん~、じゃあさ、
こういうのはどう?

紫雲清夏

月村せんせー! 出番ですぜーい!
やっちまってくださいよー♪

月村手毬

⋯⋯なに、そのノリ。

紫雲清夏

アハハ、いやー、なんてゆーか。
リーリヤも言ってたけどさ。

紫雲清夏

あたしたちって、お互いのこと、
まだなんにも知らないじゃん。

紫雲清夏

だからー、ガンガン交流した方が
いーと思うんだよねー。

紫雲清夏

わかり合うために。どっちが
すごいアイドルなのか⋯⋯

紫雲清夏

自信満々なふたりで、
勝負してみてもいいんじゃない?

花海咲季

面白いじゃない!

花海咲季

月村手毬! 上から目線のイヤなやつ!

花海咲季

どっちが上か、思い知らせてやるわ!

月村手毬

はぁ⋯⋯まぁ、いいか。
身の程知らずの素人に教えてあげるよ。

月村手毬

本物のアイドルを。

花海咲季

ぬぐぅぅぅぅ~~~~~~~~!

花海咲季

こ、このわたしが⋯⋯歌唱勝負で
負けるなんてぇ⋯⋯っ。

月村手毬

⋯⋯急に気持ち悪いな。

花海咲季

わたし、実力のあるやつは好きよ。
改めてよろしく、手毬。

花海咲季

次はダンスで勝負しましょう!
今度こそ、私が勝つわ!

紫雲清夏

お、仲良くなってるじゃん。

月村手毬

なってないから。

月村手毬

でも、まあ。⋯⋯そっちも。

月村手毬

あいどるはじめたばかりにしては、
いいセンいってるんじゃない。

花海咲季

ふん、えらそーに。
こんなもんじゃないんだからね。

花海咲季

⋯⋯わたし、今回は色々
思うところがあったわ。

花海咲季

⋯⋯交流って大事よね。

花海咲季

決めた。

花海咲季

クラス全員と勝負するわ!
相互理解を深めるために!

紫雲清夏

う~ん。あたし、花海っちのこと、
結構わかってきたかも。

花海咲季

あら、嬉しいわ。なら──
このわたしを一言で表すと?

紫雲清夏

めーわくなやつ。

花海咲季

なんですってぇ~~~~~~~!!

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