みんな~! ちゅうも~~~く!!今日の放課後!
1年1組の懇親会やりまーっす! 全員参加で! よっろしくー!!
は? 勝手に決めないで。──私はいかない。
行かないわ! 練習したいから!
ほんっとゴメン! バイトあるから無理~~!
(おっとぉ~、手ごわぁい)
(ネックはやっぱり、この3人かぁ~~~~~)
おっけおっけ! 気にしないで!じゃあまた別の日に企画するー。
う~し、ちょっとマジで作戦練るわ⋯⋯
──放課後。
学校終わり!うお~、バイトバイト~!
練習練習~♪
月村ちゃ~ん、ちょっといい?
よくない。
そんなこと言わないでさ! ほんのちょっぴりだけだから!
あたしさー、このクラスをいー感じにしたくってー。
懇親会的なアレをね、どーしてもやりたいんだー。
やれば? 私は行かないけど。
クラス全員に参加してもらいたいんだよ~。
ちなみに月村ちゃんが来てくれない理由って、聞いてもいい?
そんな暇があるなら自主練したいから。
あー、花海ちゃんと同じ理由かぁ。
一緒にされたくはないけど。⋯⋯まぁ、そう。
うーん、これ、あたしじゃ説得できそうにないなー。
⋯⋯清夏ちゃん。
リーリヤ?
わたしが⋯⋯話す、から。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯おっけ。任せた。
⋯⋯ふん。私に、言いたいことでもあるの?
⋯⋯ひっ⋯⋯ぅ⋯⋯
あ~⋯⋯月村ちゃん、威圧控えめにしてくれる?
⋯⋯いらいらするな。
ご、ごめんなさい!あの⋯⋯月村さん。
なに? 早くして。
⋯⋯きっと、クラスで一番、実力がないの、私だと思うんです。
クラスのみんなで協力しなくちゃいけない行事とか⋯⋯
このままだと、足を引っ張っちゃうと、思うんです。
なら、アイドルやめれば?
それはできません。
わたしは、トップアイドルになりたいんです。
絶対になるって⋯⋯そう、決めたんです。
だから⋯⋯たくさんがんばって、足を引っ張らないようにします。
⋯⋯いい心がけだね。そうすれば?
そうします。ただ、その⋯⋯この先。
クラスで協力し合わなきゃいけないこと、何度もあると思うんです。
他のクラスと勝負することだって、あると思うんです。
そんなとき、このクラスが負けるのは⋯⋯困ります。
夢から遠ざかってしまうのは、困ります。とても。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
えっと⋯⋯わたしなんかが⋯⋯こんなことを言うのはおかしいって。
わかってるんですけど⋯⋯その⋯⋯⋯⋯えっとっ⋯⋯
あぁ、まどろっこしいな。早く言いなよ。
はいっ⋯⋯あの、月村さん────
⋯⋯足を引っ張らないでくださいね?
────────────────
⋯⋯月村ちゃん、
動かなくなっちゃったじゃん。
リーリヤ⋯⋯
さすがに言い過ぎじゃない?
わ、わたしあんなこと言わない!
なんとかソフトに伝えようとして、
困ってるみたいだったから。
以心伝心でアテレコしてみた。
似てたっしょ?
似てたから怒ってるのっ!
──葛城と、紫雲⋯⋯だっけ?
名前。あなたたちの。
あ、復活した。
そだよー。紫雲清夏と葛城リーリヤ。
今度は名前覚えてよね。
もう忘れない。
それで⋯⋯あー⋯⋯えっと。
協力するよ、クラス懇親会。
え、まじで? どうして急に?
一理あると思ったから。
私がトップアイドルになるためには、
クラスがまとまってた方がいい。
⋯⋯だよね?
は、はいっ。
だから協力はする。する、けど⋯⋯
葛城。
ふぇ?
私、あなたのこと嫌いだから。