プロデューサぁ~~~~~♪
報告があるわっ!
私たち、ユニットを組むことにしました。
あれあれぇ? 反応薄くありませ~ん?
まったく心配していませんでしたから。
言ったでしょう。
3人は、相性最高のユニットだと。
うんッ! いまなら、わたしもそう思うわ!
⋯⋯いや、驚きすぎじゃね?
プロデューサー⋯⋯
わたしたちのこと、信じてなかったの?
いえ、もちろん信じていましたよ。
しかし、こんなに早く、良い報告が聞けるとは⋯⋯
やはり、3人の相性は最高でしたね。
やはり、3人の相性は最高でしたね。
えへへぇ~⋯⋯いまなら、わたしもそう思うわ。
ユニットを組むことには納得したけど⋯⋯
私は、そんなふうに思えない。
プロデューサーにも、はっきり言っておきます。
私、このふたりのことが嫌いです。
構いませんよ。
だから、ユニットを組む気になってくれたのでしょう?
⋯⋯そうやって、
見透かしたようなことを言う人も嫌いです。
はいは~い♪ あたしはぁ、
プロデューサーのこと大好きですよ~っ♡
でもぉ、そろそろちゃんと教えてほしいで~す。
あたしたちの相性が良い~って、
どーゆーことなんですかぁ?
──なんで、わたしたちなの?
メンバーを選抜するにあたって、求めた要件は──
1つ。強い競争意識を持っていること。
⋯⋯うん。全員、ばっちりあるわね。
2つ。メンバー同士が、お互いを深く理解し、
長所を引き出し、輝かせ合う関係性。
ふ、深く理解し合う⋯⋯? このふたりと?
⋯⋯無理だと思いますけど。
そんなことはありません。順調ですよ。
理解していない相手を、
嫌いになることはできませんから。
そうよ。この数日で、あなたたちのいいところも、
悪いところも、たくさん知ったわ。
これからも、同じようにすればいい! でしょ?
では、最後となる3つめ。メンバー全員が、
アイドルとしての才能・強みを持っていること。
それが、わたしたちを選んだ理由?
はい。この3人なら、
すべてを満たしていると判断しました。
⋯⋯む~。
ことね? なにをそんなに、むずかしー顔してるの?
⋯⋯いやぁ、思ってた以上に、
プロデューサーからの評価が高くてさぁ。
⋯⋯怖じ気づいた~的な?
あなた、わたしに勝っておいてなに言ってんの!?
怒るわよ!?
そりゃダンスはね? 少しは自信あるよ?
顔だって、学園一可愛いし? 超自信あるよ?
自信あるのかないのかわからないヤツね!
しょーがないじゃん!
アイドルやってて褒められたことないんだから!
急にストレートに褒められたらさぁ⋯⋯
困るってゆーか⋯⋯戸惑う。
プロデューサーが評価してくれるほど、
自分にアイドルとしての才能があるのか──って?
⋯⋯うん、まぁ。
卑屈なやつ。これだから劣等生は。
ぬぐっ。
悩みすぎよ。
才能なんて、プロデューサーがあるって言うんだから、
あるに決まってるじゃない。
こっちは単純ばかだし。
なぁんですってぇ~!?
さっそく打ち解けたようでなによりです。
(このユニットメンバーが相性良い~?)
(なわけねーだろ!)